童話作家・北村正裕のナンセンスの部屋MENU >プロムナード >
メルヘン、ファンタジーおすすめ本
このページでは、このサイトを見て、メルヘン、ファンタジー、童話、児童文学等に少し興味を持ったものの、どんな本を読んだらおもしろそうか、ヒントが欲しいという人のために、メルヘン、ファンタジー作品のお薦め本のいくつかを紹介します。もちろん、これは、あくまでも、ほんの一例であり、おもしろい本は、他に、たくさんあります。
●安房直子「夢の果て〜安房直子 十七の物語〜」（瑞雲社）多くの美しい傑作創作メルヘンを残した安房直子さんが「詩とメルヘン」誌に発表した名作集。「ほたる」、「ひぐれのひまわり」等の名作が、味戸ケイコさんの絵とともに収録されています。名作「ほたる」は安房直子さんと味戸ケイコさんの名コンビを生んだ作品という意味でも記念碑的作品だと思います。安房直子さんの作品集としては、「風と木の歌」（偕成社文庫）などもオススメです。
●宮沢賢治「注文の多い料理店」日本のナンセンス童話の古典。ポプラ社文庫、新潮文庫などから出ています。
●スズキコージ/作、片山健/絵「やまのかいしゃ」（架空社発行の絵本）ナンセンスの魅力あふれる傑作絵本です。
●酒井駒子/作・絵「金曜日の砂糖ちゃん」（偕成社発行の絵本）簡潔にして含蓄のある詩のような文と、幻想的な絵のコンビネーションの妙味が味わえる傑作。
●辻村深月「かがみの孤城」（2017年、ポプラ社）かがみの向こうの謎の城に集まる少年少女7人と城の主の少女の物語。意表をつく感動的なラスト。現代の日本から生まれた傑作長編ファンタジー。
●フィリパ・ピアス作「トムは真夜中の庭で」タイムファンタジーの古典的傑作。高杉一郎訳が岩波書店から出ています。
●ジェームズ・M・バリ「ピーターとウェンディ」1904年初演の劇「ピーターパン」を童話の形にしたもの。原書は1911年出版。「ピーター・パン」というタイトルで、高杉一郎訳が1984年に講談社文庫から出ているほか、福音館文庫の石井桃子訳などが出ています。
●E．T．A．ホフマン作「くるみわり人形とねずみの王さま」チャイコフスキーの音楽によるバレエ「くるみ割り人形」の原作。山本定祐訳（富山房）、上田真而子訳（岩波少年文庫）など、いくつかの邦訳本が出版されています。
●「グリム童話集」グリム兄弟が記した伝承メルヘン集。第７版が決定版。岩波文庫の金田鬼一訳など、いくつかの完訳が出ています。
これから、メルヘン、ファンタジーを読んでみようという人たちの本さがしの参考になればさいわいです。
＊2014. 1. 4以来、久々に更新しました。入手困難な本を削除し、新しい本を追加しました。
(2018. 9.16更新）